D001
解説! デイトレード 第1巻
林 康史の「デイトレード実践講座」
テキスト(24頁)
資料(19頁)
140分
林 康史
9,000円
解説! デイトレード 第1巻
米国で著名なデイトレーダー養成機関プリスティーンの創始者オリバー・ベレスの発想も言及しながら、デイトレードの今日的意義や、留意点を解説。
<1> デイトレードのメリット・デメリット
定義/背景/意義/実践のポイント
<2> デイトレードの考え方・留意点〜マーケット構造の理解
マーケットの変動に関する理論/相場変動の読み方
<3> 短期売買の心構え
オリバー・ベレスの発想を言及しながら、デイトレードのポイント54項目を解説。
<4> 付録.模擬ディーリング
為替インターバンクの模擬取引を解説し、短期売買のスタンス・特徴を認知する。
デイトレードのメリット・デメリット
序
相場を学ぶということ
理論vs.現場 目的は儲けること
相場の要素: 時間と価格 株価は金利で決まる? 期間を極端に短縮する…… ファンダメンタルズ、噂 etc.
定義
短期 ←<1日内、数日、1週間、数週間、1ヶ月、数ヶ月、半年、1年>→ 長期
背景
ITの進展により、短期取引が容易となった
リアルタイムの取引、取引コスト・執行コスト<スリッページ>の低減
各種リスクの低減<ex.ブローカー・リスク>、特に個人の場合、デイ・トレーダーの出現
意義
@ 様々な金融リスクがあるなかで、価格変動リスクに特化したい場合、短期的取引ならざるを得ない
あるいは、時間のもたらす不確実性を極力、排除する取引と位置づけることができる
A ゲームのルールを単純化する〜予測の確度とも関連
B 永遠の時間枠で取引することはできない
C デジタルな視座〜ON/OFFを瞬間毎に認識する
D 供給の弾力性の違い
供給は長期が短期よりも弾力的(財の供給ばかりでなく、金融の供給も短期的には弾力性が低いか)。
需要の増減後、供給が増減するには時間がかかる。供給が需要を喚起するにも時間がかかるか
E 取引回数を重ねると取引技術の差が現れる
F 短期取引に向いている商品と向いていない商品
外国為替は、Strategic Asset(buy and hold)か、Tactical Assetか。
ヘッジを機動的に行う→短期売買
G 行動心理学でいう所有効果が低減される〜ストレスからの解放
H 本能としてのスペキュレーション
I 企業として行う意義は……。情報の優位(Bとも関連)
実践のポイント
リクイディティ、取組の厚み
確率・シグナル・反応
システム
市場参加者の行動分析
心理的側面の重要性(自己規律、意思)
短期予測技法……月足、週足、日足、時間足、30分足、5分足、分足の見方
運用技法・ルール
戦略・資金管理、成り行き、損切り、リスク・コントロール(フィルター・ルール、ギャンの運用ルール)
デイトレードの考え方・留意点〜マーケット構造の理解
マーケットの変動に関する理論
自らのマーケット観(相場観ではない)の確認
ファンダメンタルズvs.砂上の楼閣(Castle in the Air)vs.ランダム・ウォーク
モメンタム戦略と逆張り戦略の有効性(効率的市場仮説について)
相場変動の読み方
留意点:思考体系の自覚、目的の明確化、スタイルの確立、スキル、リスク許容度の認知、期間の明確化、
情報交換、他人の立場、検証
「短期売買の心構え」
〜オリバー・ベレス他『デイトレード』(日経BP社)より
付録.模擬ディーリング
模擬ディーリングの意義:短期売買のスタンス・特徴の認知
為替のインターバンクの模擬取引を行うことで、長期的な投資のスタンスとの違い、材料への接し方の違い、マーケット参加者の多様性が経験的に理解できるはずである。分析技法の有効性・利用方法についても整理できよう。
D 供給の弾力性が低い
長期的には価格変動はファンダメンタルズに従うとして、短期的には価格がブレるという現象があるでしょう。これは、需要・供給の弾力性が短期では低い、つまり、需給の多少の変化で価格が大きく変動するということと関係があると考えます。財の供給の場合はわかりやすいのですが、金融における供給の場合も、基本的には、とくに供給は長期が短期よりも弾力的だと考えられます。これは、もちろん仮説ではありますが、需要の増減後、供給が増減するには時間がかかるということで、また、供給が需要を喚起するにも時間がかかると考えられます。
そうであれば、価格変動を取りにいくには短期的な売買が優れているともいえるでしょう。また、短期売買は基本的に順張りがふさわしいということになります。上昇するものを買い、下落するものを売るということです。もちろん、フリードマンの指摘するように、最後まで調子に乗ってポジションを維持し続ける愚を犯さないということは必須です。
実態としては、短期的に変動する価格は、本質的な価値を表していないと考えられます(こうしたフラクチュエイションは、短期の価格が本質から乖離している可能性を示していると考えられます。ただし、長期的に変化した価格が本質的な価値を表しているとは限りませんが、一般に、短期よりは実質的であるということができるでしょう)が、そうだとすれば、短期売買を行うことで実質的な価値との差を取りにいける可能性があるということになります。ポジションを長期に持つということは、期待形成を取りにいくという立場からは、最後まで調子に乗っている愚ということになるでしょう。
こう解釈すると、短期売買は実質の価値との乖離が拡大・縮小する中で利益を得る取引であり、長期売買は実質が変化することによる利益を取りにいく取引だといえます。
F 短期取引に向いている商品がある
ex.Strategic Asset(Buy&Hold)vs.Tactical Asset(ヘッジを機動的に行う→短期売買)
※ 参考:Rosenberg,Michael R.[2000],"Foreign Bonds:Not a Strategic Asset,"Global Bond Management U AIMR
商品によって、短期取引に向いているものと向いていないものがあると思います。株はあまり短期売買に向いていると思いません。外国為替は向いていると思います。むしろ、長期売買には向いてないといってよいと思います。アセットは大別して2種、つまり、ストラテジックアセットとタクティカルアセットとがありますけれども、例えば、外債というのはどちらでしょうか。ストラテジックというのは要するに、それだけである程度分散投資がはかられていて、Buy & Holdで、買ってずっと持っていることのできる投資対象ということです。
もう一つのタクティカルアセットというのは、分散が効いていないので、逆に言えば、ここぞというときに一発仕掛けるというものです。これは論争がありますが、ローゼンバーグはAIMR〔2000年〕に外債はストラテジックアセットではないと書いています。リートーマスはストラテジックアセットだということを言っています。要するに極論すればわかりやすいと思うのですが、プラザ合意以降に(あるいはニクソンショック以降でもいいのですが)、ずっとドルを売りヘッジしていたとします。ドルの買いポジションをヘッジするためにドルを売っていたら、今どうなっているかと考えてみると、そのヘッジは見るも無残ですね。たぶん金利差だけで無価値になっていると思います。
一概には言えませんが、一般的には、為替のヘッジは短期の場合にのみ有効であるというのがコンセンサスかもしれません。フルヘッジを続けているのはほとんど意味がありません。簡単に言ってしまうと円をずっと持っているのと同じ、あるいはそれ以下です。リスクだけとってコストを払っている可能性が高く、非常に下手な運用をしているということです。基本的には短期のヘッジこそ為替ヘッジは有効であるといえます。ただ、ヘッジしないほうがいいのかということになると、ヘッジしたほうがヘッジしないよりはリスクが小さそうだという程度のことはいえます。
為替は長期取引ではなく、短期取引に向いた商品だろうと思います。
「短期売買の心構え」 解説テキストからの一部コンテンツ抜粋
1)迷った時には、ポジションを手仕舞う。
2)ポジションを取り直すことはできる。
3)ポジションをすっきりさせれば(手仕舞えば)、頭の中もすっきりする。
4)ボンクラが利益を上げることも時にはある。
5)20パーセント下落した銘柄で5パーセントの損失で済んだのなら、それは敗北ではなく勝利である。
6)最良の防御は最良の攻撃である。
7)ポジションを手仕舞うことは、明日もポジションをとれることを意味する。
[オリバーの発見]
1)[略]マーケット参加者が正しい銘柄を間違ったタイミングで買って、すべてを失う可能性がある
2)[略]「間違った」銘柄でも、正しいタイミングで買えば、利益をあげることがある
3)[略]株価の上昇を招く力は、[略]単純に売りを上回る買いが存在するということ